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Googleの最新画像生成AI「nano banana」を図面作成に使ってみた!

Googleの最新画像生成AI「nano banana」を図面作成に使ってみた!

nano bananaのロゴとバナナのイラスト

はじめに

毎日のようにAIのニュースが世間を騒がせるようになって早数年。
一般的に一番関心を持たれている生成AIは画像生成AIですね。

本日はその中でも今一番話題の画像生成AI、Googleのnano bananaを検証してみたいと思います🍌

nano bananaとは🍌

Googleが提供する画像生成AI「Gemini 2.5 Flash Image」のコードネームです。
2025年にリリースされたこのモデルは、従来の画像生成AIに比べて非常に高精度かつ高速で、注目を集めています。

どんなことができる?

  • 画像の生成、合成
  • 一部の修正、削除
  • 図面作成

特に今までの画像生成AIと比べて、人物等において一貫性を保ちやすい。
時系列を考慮した出力が可能。
より正確な出力ができるようになった。というイメージです。

検証をしてみようと思った経緯

今までの画像生成AIの場合、実務に活用する場合にも多くの検証が必要だったり
精度の問題で生成後の画像の修正や調整に結局時間がかかるという状態でした。

今回のnano bananaは、特に精度の点で実用できる可能性があると考えたため検証をしてみました。

実務のどんなことに活用する?

販促品業界の課題の1つとして、約半数の商品にメーカー作成の入稿用テンプレートがないというのがあります。
現場の実態として入稿用テンプレートがない商品に関しては
商品画像を用いてイメージ画像を作成する、シンプルな形状であれば自社で図面を作るという形で対応をしています。

今回はこの自社で図面を作るケースにおいてnano bananaを使用してみます💡
※あくまで検証なので、今現在弊社が図面作成において nano bananaを使用しているわけではございません。

nano bananaで図面を作ってみた📐

まず、nano bananaは現時点ではGoogle AI Studioから使用できます。
Google AI StudioとはGoogleが提供するAI開発向けの無料のWebベースプラットフォームです。

真ん中下部にあるのがnano bananaですね。
クリックするとモデルがnano bananaに切り替わります。

Google AI Studioのインターフェース画面。中央下部にあるnano bananaモデルが選択されている様子。

今回使用するのはこのマグカップの商品画像です。少しだけ変わった形をしています。
白い商品の画像はillustratorでそのままトレースをしようとすると背景と同化してうまくトレースができないため
Photoshopでコントラストを調整するなど事前の加工が必要な場合や、加工をしても綺麗にトレースができないことがございます。

検証に使用する和風ジョッキの商品画像

商品画像とともに日本語のプロンプトで指示をしても大丈夫ですが
ここでは精度高く図面に起こすため、ひと工夫。

① Google AI StudioのモデルをGeminiなどの文章生成AIに切り替えてGrounding with Google Searchのトグルをオン。

※ネットにアクセス可能な文章生成AIであればChatGPTなどでも構いません。

Google AI StudioでGeminiモデルを選択し、「Grounding with Google Search」を有効にする画面

② プロンプト例

nano banana用のプロンプトを英語で考えて。マグカップを位置校正画像用の正確な図面に起こす。
口径93x高さ114㎜

このプロンプトで大事なのはモデル名を伝える、英語でプロンプトを作成してもらう、使用目的を伝えることです。
各モデルのプロンプトガイドは各社が公式で資料を公開しているケースが多いことと、
LLMにはナレッジカットオフがあり、最新のモデルの場合にまだLLM自体が知識を持っていない可能性があるためGoogle検索にアクセスできるようにしました。
※プロンプトガイドにアクセスしてもらう方法は他にもたくさんあります。

ChatGPTの場合は自己判断でネット検索を使用してくれるので、最新知識にアクセスしやすいです。

③ 先ほどのnano banana選択画面に戻り、画像と英語のプロンプトを渡してRun。
こんな画像が出力されました。

nano bananaが生成したマグカップの線画図面。正面、上面、側面が描かれている。

④ 注意するポイント

一見綺麗な図面ですが、寸法は正確でないことが多いです。
渡した商品画像にないアングル(今回は上から)などは特にそのまま図面として採用しないよう気を付けましょう。

illustratorで開き、微調整し、カラーを透過にチェックを入れてトレース。
カラーを透過にチェックを入れると商品画像の枠をなくして、商品部分だけトレースできます。
※もちろん手動でトレースもokですが、今回は手間の面で自動トレースしています。

Adobe Illustratorの画像トレース機能で「カラーを透過」にチェックを入れた設定画面

⑤ ベクター化された図面ができました。

こちらのタテヨコの寸法を手動で調整します。

画像トレースによってベクター化されたマグカップの図面

調整の際は実寸の簡易的な図形を用いて概ね希望の寸法になっているか確認をいたします。
最後に商品画像と重ね合わせて形状の確認と、あるはずのものがない、存在しないものが描写されてしまっていないか確認をし、簡易図面が完成です!

元の写真と生成した図面をIllustrator上で重ね合わせ、形状を最終確認している様子

実際はもう少し微調整と寸法の情報などを書き足しますが
今回はnano bananaの検証なのでここで終わりです。

イメージ画像の作成には活用できる?

結論として、活用はできます。
しかし、nano banana上でイメージ画像を作成するにはロゴを渡す必要があります。
特に無料でGoogle AI Studioを使用している場合には、ロゴがAIに学習されてしまうためおすすめいたしません。

自社のロゴだったり、文字だけなので学習されても構わない!という方は自己責任でということになります。
その他、プロンプト内でも機密情報はAIに渡さないよう気を付けましょう。

イメージ画像作成におすすめソフト

  • illustratorやPhotoshopなどAdobeのソフト
  • WindowsやMac等パソコンに標準で備わっている画像編集ソフト
  • 近年だとCanvaもおすすめです。

使用目的のレベルによりますが、無料でも意外と使えます。

まとめ

画像生成AIは便利で面白いが、気を付けることが多く、AIの知識もある程度必要。
できる限りは既存のソフトを使用し、使い方を文章生成AIに教えてもらうのがおすすめです。

徐々に既存のソフト自体にもAI機能が搭載されていくと思いますので
そこから使用していくのが一番安全です。

さまざまな活用事例📝

さまざまな方の活用事例をまとめていただいているGitHubページがございますので共有させていただきます。
現時点で91例が載っています📎

Awesome Nano Banana imagesのロゴ

📌PicoTrex(GitHub)「Awesome Nano Banana images」

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